一般職では「不安定な雇用形態」としてマイナスイメージが強い派遣。しかし、介護職の場合はそれが当てはまらない。むしろメリットの方が多いという意見も珍しくありません。
今回は、介護派遣のメリットを全てご紹介。今の労働環境に不満がある正社員の方は必見ですよ!
時給が高い
介護派遣はとにかく高時給で、パートに比べても給料は雲泥の差。むしろサービス残業を加味した場合、正社員よりも年収が高くなる事例も。働いた時間の対価という点なら、介護派遣が最も割りにあっているはず。
例えば、有料老人ホームのパート社員が時給900円前後に対して、同じ有料老人ホームの派遣社員は時給1400円以上。さらに、介護派遣最大手の「かいご畑(ニッソーネット)」では、時給1800円の派遣求人も出ています。極端な話し、派遣はパートの2倍稼げます。
ちなみに、介護派遣の時給が高騰する理由は人材不足によるもので、利用者急増の需要に対して、介護職員の供給が追いついていないという状況のためです。
そのため、即戦力で採用コストが掛からない派遣社員の価値が高まっているのです。
つまり、多くの介護現場では派遣社員が求められており、介護派遣として働く私たちは介護業界に必要不可欠。時給が高くて、やりがいも得られる介護派遣は魅力的な働き方ではないでしょうか?
サービス残業がない
夜遅くまで働いたのに、給料加算されないサービス残業。理不尽ですよね。しかし、それが会社の方針。酷に聞こえるかもしれませんが、責任者にとって正社員は定額使い放題です。
でも、そんな日本の悪しき習慣は介護派遣が解決してくれます。
ご存知の通り、派遣社員の勤務先は派遣会社であり、派遣先の職場ではありません。そのため、派遣社員や派遣会社の無利益でしかないサービス残業は禁止(タブー)行為。
仮に、無断でサービス残業を強要した場合、派遣社員が派遣会社に報告して一発アウト。違約金を支払うに留まらず、業界からはブラックリスト入りし二度と介護派遣を利用することは出来なくなるでしょう。
派遣社員にはサービス残業をさせられないという仕組みが、介護派遣には間接的に確立されています。
もうこの時点で「サービス残業がないなんて最高!」ってなりますよね?ただ、メリットはそれだけではありません。
それでも、もし致し方なく派遣社員に残業をさせた場合、責任者は割増賃金で時給を支払う義務があります。その額、時給の25%増以上。これは労働者派遣法という立派な法律で定められています。
つまり、残業は通常よりも高い時給で働くことができるチャンスとも取れます。
とは言っても、私がこれまで経験した派遣先は「5時までだよね?早くタイムカード切って!」という感じ(笑)
ですので「残業を頼まれた=時給アップチャンス」という感覚で働いていましたよ。
働く時間の融通が利く聞く
勤務時間や出勤日数を自由調整できることも派遣社員のメリット。
例えば、1日5時間勤務、週3日出勤、月末7連休といった働き方も可能。正社員のような週5日フルタイムという概念はありません。いつ働いて、いつ休むかは自分次第。
ですので、辛い時間帯を避けたり、隙間時間で短時間勤務、副業感覚で夜勤ということもできます。
休日も自由に決められるので、遊びや買い物などプライベートを楽しむ時間を増やしたり、新しい資格取得に当てるなども。主婦の方であれば、仕事と家事育児のバランス調整にも最適です。
自分のライフスタイルに合わせて仕事を変える。これが実現できることも派遣の大きなメリットです。
夜勤専従として働くことができる
介護施設で働く正社員は、月数回というシフトで夜勤に入らなければなりません。
この場合「日勤→夜勤→日勤」という生活リズムの調整を行わなければならず「夜勤が辛い」と叫びたくなる気持ちもわかります。昨日は寝ていた時間に今日は仕事なんて、どう考えてもキツいですもんね。
しかし、夜勤専従ならどうでしょう?生活は昼夜逆転してしまいますが、日勤に向けての生活リズム調整はしなくていいんです。
その夜勤専従が介護派遣にはあります。
日勤の出勤は一切なし。実働時間は派遣求人によりますが休憩仮眠もあります。また、22時以降の割増賃金や夜勤手当なども付きます。
夜勤専従は時給ではなく、夜勤として働いた回数で給料が決まり、かいご畑の場合は夜勤1回3万円前後でした。月10日なら月収30万円になりますね。
また、介護派遣の夜勤専従と別のアルバイトを掛け持ちする人も多く、日中のアルバイトで月10万円稼げれば、夜勤専従と合わせて月収40万円。年収480万円ですよ。
ちなみに、掛け持ちに関しても派遣会社がOKなら問題ありません。かいご畑は「業務に支障がなければ」ということで大丈夫でした。
実務経験を積むことができる
近年、介護資格の見直しが進み、採用面接でも資格の有無が重視されるようになりましたね。しかし、一度現場に出れば資格よりも実務経験が重要視されています。
同じ介護業界でも、職場やサービス形態によって仕事内容は違う。どの現場も即戦力を求めているため、場数を踏んだ介護士の価値は計り知れません。
だから、履歴書にキズが付く転職という形ではなく、様々な介護現場で働くことができる派遣はスキルアップに最適。
また、介護派遣を通して様々な現場を経験することで、自分の性格に合う職場が見つかるかもしれません。
まさに、介護派遣は働き方の視野が広がるいいチャンスとも言えるでしょう。
人事異動や業務兼任がない
介護業とはいえ大手企業の社員ともなれば、ホームからホームへ人事異動を繰り返すことも珍しくありません。
また、小規模多機能の社員は、通い(デイサービス)、宿泊(ショートステイ)、訪問(ホームヘルパー)すべてが仕事。事業に垣根なんてありませんね。
しかし、介護派遣であれば当初の契約書に沿って業務内容が決定するため、人事異動や複数の仕事を兼任することはありません。
働きたい勤務地が決まっている方、一つの仕事に集中したいという方には、断然、介護派遣がおすすめです。
職場の人間関係に悩むことがない
上司から理不尽に怒られた時の、あの胃がギューっとする感覚は相当ストレス溜まりますよね。でも介護派遣なら、そんなストレスとは無縁。
同じ職場であってもパートや社員ではないため、派遣先では上司もどこか遠慮しがち。新入社員でなければボランティアでもない。扱い方に迷っている感じです。
ですので、よっぽどのことがない限り頭ごなしにキツく怒られることはないでしょう。
また、派遣期間が終了し、職場を後にするときもサッパリ。飛ぶ鳥跡を濁さず状態で、引きずるものは一切ありません。責任者に気に入られてスカウトされることもありますけど(笑)
とにかく、派遣で職場の人間関係に悩むことは一切ありません。仕事とプライベートを割り切って働きたい方には、介護派遣がおすすめです。
採用面接や履歴書がない
転職活動には採用面接が付きものですよね。面倒だし、緊張するし、苦手という方も多いはず。履歴書を書くのも大変です。
安心してください。介護派遣には面接というものはありません。担当者から求人が紹介され、派遣先の責任者と顔合わせ、職場見学をして終了。上から圧迫面接されることなく、対等な立場で進められます。
そもそも、労働者派遣法で派遣の事前面接が禁止されています。もちろん履歴書や職務経歴書で判断することもNGとなっています。
派遣契約は派遣会社と派遣先によるもの。そもその、派遣社員として登録済みということは、ある程度の信頼が得られているということでしょう。
派遣を依頼した責任者としても、採用に時間を掛けたくありませんからね。
難しいことは私たちに関係ありませんが、介護派遣は採用面接や履歴書がないというメリットもあります。
派遣会社によるサポートや福利厚生が手厚い
派遣登録後はあなたに専任の担当者が付き、希望条件から、仕事の紹介、就業日程の調整、スキルアップ相談といったサポートが受けられます。
また、派遣会社によっては福利厚生も充実しており、派遣社員でもその恩恵を受けられる場合があります。
例えば、ニッソーネットが運営する「かいご畑」では、派遣社員の資格取得を促すキャリアアップ応援制度を行なっており、介護職員初任者研修を始めとする資格が無料で取得可能。
介護業界の派遣社員は福利厚生が非常に手厚く、そして働きやすい環境が十分に整っています。
紹介予定派遣で正社員の道も選べる
経験を積むため今は派遣社員でも、やっぱり将来は安定した正社員として働きたい。
そんな場合でも大丈夫。登録した派遣方法を紹介予定派遣に切り替えるだけで、効率的な正社員転職を行うことができます。
長くなるので簡略化しますが、紹介予定派遣とは正社員採用を前提とした派遣のことで、派遣と試用期間を同時並行した雇用形態です。
試用期間ですが、もちろん時給は高いまま。雇う側も雇われる側も、じっくり検討できる素晴らしいシステムです。
紹介予定派遣の詳細は以下のページをご覧になってください。
介護派遣のメリットまとめ
- 時給が高い
- サービス残業がない
- 働く時間の融通が利く
- 夜勤専従として働くことができる
- 実務経験を積むことができる
- 人事異動や業務兼任がない
- 職場の人間関係に悩むことがない
- 採用面接や履歴書がない
- 派遣会社によるサポートや福利厚生が手厚い
- 紹介予定派遣で正社員の道も選べる
以上、介護派遣として働くメリットになります。もちろん、正社員やパートにもメリットはあります。ただ、今回こうやってまとめて、やっぱり介護派遣はメリットが多いなぁと再確認しました。
メリットとデメリットを十分に理解した上で、介護派遣として働くかどうか検討してみて下さい。